隣の芝生は青く見える

二つの箱があって、一方にはもう片方の箱の倍の金額が入っている。
あなたは一つの箱を開けて中に入っている金額を確認した後にどちらの箱を選ぶのかを決めることができる。
あなたが一つの箱を開けた時に1万円入っていたとした時に果たして箱を変更した方が良いか否か?

額が少ない方を選んだとすると、多い方(もう片方の箱)には2万円入っていて、逆の場合は5000円入っているので2つの状態が半々だとすると箱を移動したときの期待値は

20000 * 0.5 + 5000 * 0.5 = 12500(円)

でもう片方の箱を選んだほうが得になりそう。しかしはじめに1万円の箱を開かずに、もう片方の箱を選んでいて2万円を観測したときには箱移動時の期待値は

40000 * 0.5 + 20000 * 0.5 = 30000(円)

でやはり箱を移動した方が期待値的にはいい。

以上の議論から最初に選んだ箱がどちらであっても、箱に入っている金額がいくらであったとしても箱を移動した方がいいという結論が得られる。
直感的には箱を移動しても移動しなくても期待値が同じというのがしっくりくるのですが、計算してみると移動した方が期待値的にはいいという結論が得られる。

今日、人と議論してたけど結局よくわからないということで終わったけど、やっぱりこういう話がわからないまま終わるのは少し気持ち悪い。どなたかいいアイディアがあれば教えてください。

追記:(2009/07/25)

この前研究室の飲み会にいって聞いたところではこの問題は封筒のパラドックスと呼ばれる問題だそうです。この問題の説明に関しては効用関数を考える方法とベイズ的に事前分布を考えるという二つの方法が与えられている。
効用関数の場合は差が等比級数なのをlogをとれば等差級数になるため期待値は一致する。一方ベイズからの説明では2つの状態が一様だと思っているときに箱を開ける前にもらえる期待値は無限大になるので、無限円入っていると思って1万円しか入ってなければ変えた方が得になりそうだということがいえる。

この問題の議論に関しては以下の資料に詳しく述べられている。

またWikipediaによるとまだこの話に関して完全な決着はついてないそうです